こちらのコラムでは
レーザー加工速度をアップさせるために必要な条件に付いてご紹介いたします。
レーザーによるパイプの切断・穴あけ加工から曲げ・溶接まで対応可能なパイプ加工専門サイト
こちらのコラムでは
レーザー加工速度をアップさせるために必要な条件に付いてご紹介いたします。
パイプレーザー加工機で加工をおこなう際には、レーザー光をアシスタントするガスが必要になります。
またこのガスには加工時に飛び散るスパッタなどから機械を守る役割もあります。
ガスには2種類あり、目的や用途によって使い分けます。
1:酸素ガス
1つ目は酸素ガスです。
酸素ガスを材料(金属)に向かって噴射することにより酸化反応が起こり、その熱でレーザー加工をアシストします。
スチールを切断する際によく使われるポピュラーなガスです。
また酸素ガスでパイプを切断すると、切断面に酸化皮膜ができるのも特徴です。
そのため溶接・塗装する際は酸化皮膜の除去が必要になる場合もあります。
また金属を速く切断するためには大きな熱量が必要になり、酸素ガスの場合パイプが熱に耐えきれず余計に溶けてしまうため
品質を保つことが難しくなります。
しかし酸素ガスは窒素ガスよりも厚板に対応できるなどのメリットもあります。
2:窒素ガス
2つ目は窒素ガスです。
窒素ガスでのレーザー加工は無酸化切断とも呼ばれます。
ステンレスなどの材質によく使用されます。
無酸化であるため、酸化皮膜ができないのが特徴です。
窒素ガスは熱影響が酸素ガスに比べて少ないため
複雑な形状でもパイプが溶けすぎる心配がなく
酸素ガス使用時に比べて加工速度をアップさせることができます。
窒素ガスは比較的薄板向けであり、高圧なガスを使用してレーザー切断するため
酸素ガスに比べガスの使用量が約10倍となるため
コストの面では高くなる印象です。
レーザー加工のスピードをアップさせる際に
レーザーの出力がそのままだと、切断できていないといった不良が起こります。
逆にレーザー出力が大きければ、その分ハイスピードな加工が可能になります。
ではレーザー出力はどのように決まっているのでしょうか?
それはレーザーを作り出す発振器という機械のワット数によって決まってきます。
ワット数が大きければ大きいほど、強いレーザー出力で加工ができるためハイスピード加工が可能になります。
そのため基本的には発振器のスペックによってレーザー加工機の加工速度の限界値が決まります。
2次元レーザー加工機で加工をする場合
パイプが回転したり、前後に移動し
レーザーヘッドが左右上下に移動することで、加工をおこなっています。
そのためムダな動きも多く、加工時間が長くなってしまいます。
また径が小さいパイプをハイスピードで加工しようとすると
パイプを移動させるときに、パイプ自体が震えてしまうため加工精度が出にくくなるといった問題点もあげられます。
しかし3次元レーザー加工機の場合
それらの動きにプラスしてレーザーヘッドを振ることが可能なため
動きを最小限に抑えられ、そのぶん加工時間も短くすることが可能ですし、
パイプの回転や前後移動を減らすことができるため、ハイスピードで加工しても
加工精度を保ちやすくなります。
今回は、加工速度をアップさせるために必要な条件についてご紹介しました。
このようにレーザー加工機は日々進化しており、
加工速度も速くなってきています。
しかし、加工精度、パイプ径、材質、コストなど多角的な視点で考えると
ハイスピードな加工が1番良いとも言いにくいでしょう。
お客様が求められる品質や価格、使用するパイプも加味し
状況に合わせたベストな加工速度を設定するとことが加工会社に求められます。
当社では2000年代前半から3次元レーザー加工機の運用実績があり、国内でも屈指の
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